CLINICAL STUDY

 三重中央医療センターを中心に,三重県内の神経外科医が最先端のテクノロジーを利用した脳血管障害の病態解明に取り組んでいます。

 クモ膜下出血はいったん発症すると障害が残ることが多く,その原因は未破裂脳動脈瘤の破裂によるものと考えられていますが,脳動脈がどのようにできてくるか?、未破裂脳動脈瘤がどうして破裂するか?などの自然経過は不明です.私たちのチームでは,脳動脈瘤の発生や,増大・破裂に至るメカニズムを新しい4D-CTアンギオ (Dynamic Four-dimensional CT Angiography, DFA),Computational Fluid Dynamics, CFD)解析,流体構造連成(Fluid-Structure Interaction, FSI)解析,Super 4D-CTアンギオ(Super Four-dimensional CT Angiography, SFA),5次元CTアンギオ (5D-CTA)の開発など様々なアプローチで研究しています。臨床現場の医師がこういった研究を行うことで,複雑な解析技術や理論を,現場でかしこく迅速に利用し患者さんに還元する....SMART simulationがチームの第一目標です.

 CFD解析は通常の3D-CTAなどで得られるDICOMデータから解析が可能です.現在,破裂リスクを患者さん個々の脳動脈瘤で予測できるいう検査はありませんが,CFD解析により脳動脈瘤に関する様々な病態との関連が徐々に解明されてきています.これらの解析を希望される患者さんには、DICOMデータをお持ちいただければ、解析をさせていただいています(解析結果について前向きに研究されたエビデンスは現在のところありませんが、治療方針を検討する際の有用な情報になると思われます)。未破裂脳動脈瘤の最先端画像診断外来は完全予約制です。ご希望される方はメールでご連絡ください。

クモ膜下出血治療成績
 2007年から2014年までに搬送されたクモ膜下出血連続200例の当センターにおける治療成績です.クモ膜下出血の重症度分類はWFNS SAH grading scaleを使用し,平均年齢66歳,男女比 56:144,外科的治療群168例(開頭術137例 vs. 血管内治療 31例)内科的治療群 32例で,退院時modified Rankin Scaleを評価しています.